<2019年1月のひとのごと>

 
 街を歩いていて本屋があると何となくふらっと入りたくなるときがある。
この本もそんなときに衝動買いしたものである。
「変わらないために変わり続ける」この禅問答のような題名に魅かれた。
あとで分かったが、著者は生物学者の福岡伸一。BS番組の一番受けたい授業の先生でもある。

この本の中で一番好きな部分を紹介したい。
「25年前に比べると安全になったとはいえ、スリや置き引きが絶えないので街を歩くときは油断できない。地下鉄やバスの座席に座る際には、シートに得体のしれない液体がこぼれていないか確かめないといけない。
街路沿いには、あらゆるゴミ、紙屑、ピザの破片、犬の糞が散らばっているので汚いことおびただしい。
歩くのも一苦労。 信号は無視。
しかし車の方も容赦なく曲がってくる。
夜中でもサイレン、クラクション、低い振動音が絶え間なく聞こえてくるので安眠できない。
夏は蒸し暑く、冬はモスクワよりも寒い。
言葉もめちゃくちゃ。モノはすぐ壊れ、注文したものはなかなか届かない。
ドアは異常に重く、家賃は恐ろしく高い。
こんな不自由で、オカティックな街にどうして世界中から人々が集まってくるのだろう。  

その答えは明々白々である。
ニューヨークがニューヨークであるために、たえず変わり続けているからである。
変わり続けるニューヨークのダイナミズムは、一切の固定、不変、滞留を許さない。
均質化傾向に反発する。
それがこの街に集まる人をして、とてつもない不自由のなかに。限りない自由を感じさせるのだ」  

12年前、市民クラブ「大阪長居AC」は事務局を外部の人間に任す懐の深さをみせた。
今から思うと「変わらないために変わり続ける」選択であったのではないだろうか。
当時の「大阪長居AC」はマラソンや中長距離部門で大阪陸上界のトップを疾走していた。
あれから12年、チームは市長杯駅伝で優勝、クラブ対抗女子総合優勝。個人では福岡国際マラソン、びわこ毎日マラソン、大阪国際女子マラソン等のハイレベルのレースに複数の選手が出場を果たす活躍をみせている。
変わり続けることで伝統を守っている。
今後も大胆に変わり続けることで大阪長居ACの活動精神を維持、発展させていきたいと思っている。
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